コラム
2017.12.26 火曜日(4)「人を変える」―意識を変える
じつは、 “意識を変える”ことこそが、お客様の行動の変容をもたらし、ひいては体重や体脂肪や腹囲の変化、あるいは筋力やスタミナなどの体力の変化をもたらすための、もっとも重要なアプローチです。意識を変えることによって、その人の信念を変えることができれば、知識も行動も、そしてその結果としての身体状況もすべてが、ひいてはその人自身が変わってゆきます。
ところが、“意識を変える”ことは、そう簡単なことではありません。でも、フィットネス指導者の仕事は、最終的には、お客様の問題解決を図ること、また、それを通じてお客様の人生がよりよくなるようにお手伝いをすることなのだと自覚できれば、それが大変であればあるほど、やりがいのある仕事となるでしょう。
フィットネスクラブを訪れるお客様は、身体の疾患や痛みを含めた身体状況や生活行動を変えたいと思っています。ですから、正確には、限られた条件の中でお客様が「変わる」ことをお手伝いすることが、フィットネス指導者の使命であるといえます。
私たちはとかく他人を変えたいと思いがちです。が、それは「人を自分の思うように動かしたい」という気持ちと同じです。そのような気持ちは慎まなければならないことに、まず注意しておきましょう。
人を変える、正確には、人が変わることのお手伝いをする。そのためにはどのようにしたらよいでしょうか。いくつかの考え方があります。それぞれ、どのようなアプローチによって何を変えようとしているのか、あるいはどのように変わっていくのかということについて、整理し、何がフィットネス指導者にとって大切なのか、考えてみましょう。
次回からは、「人を変えるためのテクニック」について記します。