コラム
2019.2.12 火曜日ヘルスプロモーションへの挑戦15 スリーデ―マーチ・20キロを歩くことに…
ところで、「日本ウォーキング学会」は、日本ウォーキング協会(以下“協会”)と連携して運営されており、学会事務局は協会の事務局の中にあった。私が事務局を引き受けるに当たっては事務局の所在地名義を私の研究室に移してもらうようにはしたが、当然のことながら事務局移転の準備段階からも、ウォーキング協会の方との密接な連絡が欠かせなかった。
そんな折、協会の仕事を頼まれた。(2001年)9月に山形で行われる協会主催のウォーキングイベント「鳥海ツーデーマーチ」の際の「公認指導者認定研修会」の講師を務めて欲しいとのこと。それまで、一般の方を相手としたウォーキング講習会は何度かやったことがあったものの、「指導者の研修なんてことが私に務まるのか?」 しかしそのような疑問を挟む余地は、「日本ウォーキング学会事務局長」という肩書きの前には無きに等しかった。
そういうわけで、ツーデーマーチの前日金曜日の午後から行われる研修会の最初の講義を受け持つことになった。翌10月には高崎で同様の研修会があり、引き続いて1月の指宿、3月の倉敷、5月の東京…と、いつのまにか私の手帳には指導者研修会の日程が書き込まれていた。
私にとって2回目となった高崎での研修会の終了直後、協会の専務理事を務める木谷氏が言った。
「中村先生も講演だけして帰ってしまうのではなく歩いてもらわなくちゃ困るなぁ」
確かに2日間の大会の前日にちょっと顔を出して話をするだけで帰ってしまうことに引け目を感じていただけに、「次からは皆と一緒に歩けるように日程を空けときます」と明るく答えてしまった。
と同時に、「11月に東松山で開催される日本スリーデーマーチには、20kmコースを3日間完歩しよう」と、心に決めた。実践派の私としては、「ウォーカーとしての実戦経験なくして語るべからず」と考えていたからであった。