コラム
2018.11.22 木曜日Dr.カイボーの眼
第41回 SAGAスポーツピラミッド構想
「国民体育大会」から「国民スポーツ大会」と新名称となって初めての大会となる2023年の佐賀大会で、佐賀県は天皇杯を目指すとしています。またその翌2024年のフランス・パリでのオリンピック・パラリンピックでは佐賀ゆかりのトップアスリートを10人輩出することも目指しています。
さらに、国民スポーツ大会の後も継続してトップアスリートの育成、活躍を応援し、その後その選手たちが引退した後は指導者として県に戻ってこられるよう就職支援をして、選手あるいは県民にスポーツ文化(する、育てる、観る、支える)の裾野を広げ、さらなるトップアスリートの育成につながる好循環を確立するという長期展望があります。
これをSSP(SAGAスポーツピラミッド)構想と呼び、構成メンバーは知事、副知事(2名)、健康福祉部長、教育長、総務部長、産業労働部長、文化・スポーツ交流局長、スポーツ課、県体育協会理事長、県障がい者スポーツ協会会長、市長会代表、町長会代表、商工会連合会会長、県商工会議所連合会会長、県私立中学高等学校協会会長。そして県医師会を代表して私も加わっています。
SSP構想の推進に向けて重点3分野があります。一つ目は本年度開校したスポーツエリートアカデミーSAGA(SEAS)を核にした人材育成です。競技ごとに競技力向上を長期継続的に実施するものです。指導者も育つ仕組みの構築や、倫理観を身に着けた真の人材育成にも取り組みます。スポーツ医科学の拠点機能を確立し、大学、スポーツ関連企業、国内外の育成機関と連携した育成・支援体制の構築も視野に入れています。
二つ目は佐賀で練習に打ち込むことができる練習環境の充実です。県とスポーツ施設の設置者、競技団体が協議し、競技力向上に役立つ練習環境を充実することを目指しています。三つ目はアスリート・指導者の佐賀定着に向けた就職支援です。Uターン等県内定着を希望するアスリート・指導者に対して就職支援をするとしています。
この重点3分野以外にも、働き盛りのスポーツをしない層がスポーツに親しめる環境づくり、部活動と地域クラブの在り方など多岐にわたる取組を政策としてまとめ、着実に実行する、としています。
運動やスポーツは楽しいから自ら進んで行うものです。そのようなスポーツ文化を佐賀県が主体となって県民に広げていこうとするこれからの歩みに私も関われることに喜びを感じています。