コラム
2018.11.6 火曜日Dr.カイボーの眼
第40回 2023年、佐賀県で
しばらくスポーツの話をしたいと思います。日本のスポーツの振興を統括する「日本体育協会」は、2018年4月1日に「日本スポーツ協会」に名称変更しました。
日本体育協会は国民体育の普及振興とともに、1911年、オリンピック競技大会への参加を念頭においた組織体制を整備するために創立され、初代会長は講道館柔道の創始者で「柔道の父」また「日本の体育の父」と呼ばれる嘉納治五郎氏です。嘉納氏が考えていた「体育」の概念は、人格の完成を目指す教育的営為でした。
名称を変更した理由について日本体育協会は、これまでスポーツを含むという広義の意味で体育を使用してきたが、「体育は教育的営為であり、個人が自由に価値を決められるものではなく、社会的、時代的背景によってあらかじめその概念が決められているものである」、さらに「スポーツの社会的価値はグローバルに広がっている。スポーツの多様な個人的、社会的価値の基盤となる「自発的な運動の楽しみ」こそが、人類の重要な宝であり、守り伝えていかなければならないものである」としています。
名称変更に伴い毎年開催されている「国民体育大会」も「国民スポーツ大会」へと改称されますが、これは国民への浸透を考え、5年後の2023年からということになりました。
実はその2023年は佐賀県が当番県です。次回はその「国民スポーツ大会」に向けた佐賀県の取り組みについて述べたいと思います。