コラム

2017.9.19 火曜日

Dr.カイボーの眼
第10回 「自分らしさ」を見つけるための3つの基準

フィットネスの指導という仕事がすばらしいことに間違いありませんが、その活動内容は人それぞれ違いますよね。そしてうまく行くこと、行かないことがあり、「自分らしい行い」とは何だろうと思い悩むことがあるかもしれません。そこで今回は、「自分らしい行い」について考える基準を述べてみたいと思います。

まずは「足るを知る(知足)」ことです。必要ではないもの、なくてもよいものは欲しがらない。無理に悟ったようにその範囲をせばめる必要はありません。でも、それ以上は欲しがらない。欲する範囲を感じることで、自分の立ち位置がおぼろげに見えます。

次に「自立」することです。自立とは「自分のすることは自分で決められるし、そして自分のしたことの評価も自分でできる」ということ。人はついつい他者の評価を気にして生きています。でも、他者は自分と違う評価基準をもっています。ですから、自分が感じているように評価はしてくれないものです。そして、自分と同じ評価をして欲しいと願っているということは、すでに自分で評価をしているということです。自分の評価で納得すれば、他者の評価に惑わされることはありません。ただし、注意点があります。自分の評価が独りよがりなものにならないことです。ここは難しいところですね。

そして、「利他」の精神で動くことです。他者のため、あるいは他のモノのためでもいい、行動基準をそこに置くこと、行動の目的の中心に自分を置かないことです。それが自分のためであってもいいのですが、自分のためだけではないことが大事です。

「知足」「自立」「利他」を基準にして、それらを満たす自分のしたいことを探し出せれば、それは自分の行いとしてふさわしいものであるとの思いで私は動いています。

自分の行いとしてふさわしいことに気づく能力を高めるために私がすることは、瞑想です。瞑想については第4回でも少し述べています。瞑想と聞くと、難しいと感じられるかもしれません。でも、難しく考えることはなく、また効果を期待もせず、ただ瞑想をしてみてください。

私も所属している日本マインドフルネス学会では、マインドフルネスを、「今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること」 と定義しています。 なお、“観る”は、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる、さらにそれらによって生じる心の働きをも観る、という意味である、としています。この状態で瞑想をすることがマインドフルネス瞑想です。

もっとも簡単なのは、呼吸に意識を向けて行う瞑想です。上手に瞑想ができるようになれば、眠っている時にしか出ないシータ波という脳波が出ます。これは脳の海馬が盛んに働くときにのみ出る脳波で、記憶の整理を行います。日常生活の中で瞑想の時間をもてば、自分らしい生き方に気づくことができるでしょう。そのために、短い時間でいいですので、毎日の瞑想の実践と継続が求められます。