コラム

2018.6.19 火曜日

PST―高橋美紀さんに聞く

 

 

 

 

 

 

 

高橋 美紀(たかはし みき)

JWI/AFAA指導陣、PSTマスタートレーナー。La Luz CLUB HOUSE代表

 

取得コース受講生(インタビュー時)

高木洋子さん・津村美緒さん

 

 

―PST(Personal Sports Trainer)とは、どのようなライセンスですか?

 

高橋 スポーツ競技者を対象として、日々のコンディションを把握し、その時々に合わせたコンディショニングを一対一で提供するトレーナー・ライセンスです。スポーツ競技者が対象というと、フィットネスとは距離があるように思われるかもしれませんが、パーソナルフィットネストレーナー(PFT)からさらに一歩踏み込んで、より多くの専門知識や技術を習得し、パーソナルなコンディショニング方法を習得するために新たに設置されたライセンスです。

取得コースは約2年間の準備期間を経て2016年にスタートし、現在、3期目に入っています。開発当初、すでに柔道整復師や鍼灸師など整体に携わる人たちが、ストレッチ、筋強化などを勉強し始めていました。フィットネス界でも、これからのパーソナルトレーナーは単にクライアントの身体を鍛えるだけでなく、体に触りながらボディメンテナンスやケアをする方法を身につけないと、この先厳しいという空気がありました。JWIとしても常に一歩、時代を先取りしようと始まったのがPSTです。

 

―PSTを取得するためにはどうすればよいでしょうか?

 

 

 

 

 

 

高橋 PSTが提供する4つのテクニック(テーピング、関節モビライゼーション、パートナーストレッチング、リンパ系トリートメント)を習得後、検定試験に合格することで認定トレーナーとして登録されます。PST取得コースでは、それぞれの技法だけではなく、病理学やスポーツ栄養学、スポーツ心理学、ドーピング等、豊富な専門知識を身につけることができます。

イントロダクションセミナーでは、テーピングやストレッチ、リンパ系トリートメントなどのコンディショニングを実際に体験できますので、まずご参加いただくことをお勧めしています。

 

―高木さん、津村さんは現在、取得のためにトレーニング中ですね。どのようなきっかけでPSTを取得しようと思われたのですか?

 

 

 

 

 

 

高木 所属しているスポーツクラブでは、グループレッスンやマシントレーニングなどの練習を終えた後、整体に行く方が多いんです。痛みを抱えながら運動していて、身体を酷使しているんですね。

趣味でやっているはずのスポーツでケガをして、スポーツクラブに来なくなってしまう、スポーツが続けられなくなってしまう。そんなことがないように、しっかりサポートしていくのも大事かな、と思っている時に、PSTを知りました。PSTで身につけたスキルと知識は、これから先ずっと役に立つと思っているので、ぜひ取得したいです。

 

 

 

 

 

 

 

津村 昨年の秋にJWIのFacebookでPSTのことを知りました。出産のためインストラクターの仕事を半年ぐらい休んで復活したばかりの頃でした。自宅にスペースを作って、産後のママさんを見ていくような感じで少しずつ仕事を始めていました。

でも、運動指導だけではクライアントさんの体がうまく反応しなくて、固まっているロックを外してあげることができないと感じていました。どうにかならないものかと思っていたところにPSTと出会いました。

私自身も今までのスキルではちょっと心配で、スキルアップをしたいと思っていた時に、PSTのお知らせが響いたんです。まずは体験してみようと思い、近くで受けられる場所を探して、高橋先生のスタジオに決めました。30分の体験をさせてもらったら、関節の可動域が広がって動きが変わったので、これはすごいと思いました。その1か月後には取得トレーニングを始めました。

 

―高橋さんご自身はPST取得後、どのような活動をされていますか?

 

高橋 PSTの勉強を始めるのとほぼ同時進行で、幼少の頃から見ていた子がプロサーファーやオリンピック強化選手になり、すぐにPST技法が役立ちました。さらに取得後、自分自身の準備ができると同時に、プロゴルファーやアマチュアスポーツをする方、あるいはパーキンソン病や脳こうそくの患者さんなど、PSTの施術を必要とする人が自然に集まってくださるようになりました。

 

―最後に、改めてPSTの魅力について、メッセージをお願いします。

 

PST取得コースを受講して、より幅の広い知識や指導内容を習得すると、お客様の満足度はもちろん、自分自身の充実感、達成感が高まります。対象者の幅も広がり、グループ指導とは違って自分のカラダを動かすことも少なく、1日に行うセッション数が多くなり、収入を増やすことも可能となります。

お客様はコンディションが整うことで動きやすいカラダとなり、活動量も増え、イキイキしてくるように感じます。多くの人々に感動と勇気を与えるアスリートは、パフォーマンスも上がり、応援している人々とともに、喜びと笑顔が増えていくようです。

今までの知識と経験を活かしながら、さらに一歩進化したパーソナルスポーツトレーナーは、たくさんの可能性を秘めております。PSTを習得して、フィットネスで人々を幸せに! ️JWIと一緒に日本全国に発信しましょう!

 

※追記

 

 

 

 

 

 

 

 

高木さん、津村さんは6月に取得コースを修了、検定試験に合格されました。